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EL ファイナル ベンフィカ vs チェルシー [ヨーロッパリーグ]

日本時間の16日早朝、
2012-13シーズン・ヨーロッパリーグのファイナルが行われました。
舞台はオランダのアムステルダム・アレナ。
昨シーズンのCL覇者チェルシーが、
ポルトガルの雄・ベンフィカを2-1で下し、優勝を果たしました。


今季、国内無敗を誇り、リーグ首位に立つベンフィカは、
週末にライバル・2位ポルトとの直接対決に
後半アディショナルタイムの失点で1-2と逆転負け。
今シーズン初黒星を喫し、首位陥落。
一方、チェルシーはランパードのクラブレコードとなる、クラブ通算203ゴールを含む2得点で
こちらは1-2とアストン・ヴィラに勝利し、来シーズンのCL出場権を獲得。
3位でストレートインか、4位でプレイオフかは最終節の結果によるものの
最低限の目標は達成できました。



BENFICA (4-1-3-2)


ロドリゴ('66 リマ)   カルドーソ
ガイタン   ペレス   サルビオ
マティッチ
メルガレホ('66 ジョン) ガライ('78 ジャルデウ) ルイゾン アンドレ・アウメイダ
アルトゥル


CHELSEA (4-2-3-1)


トーレス
オスカル  マタ  ラミレス
ランパード  ルイス
アシュリー・コール  イヴァノヴィッチ  ケーヒル  アスピリクエタ
ツェフ


match report


まずは試合開始直後の2分、ベンフィカのチャンスからスタート。
右サイドでサルビオからボールを受けたアンドロ・アウメイダが
低く綺麗な弾道のクロスをゴール前に入れると、カルドーソがうまく頭で合わせ
ファーストシュートを放ちます。
ベンフィカはテンポの良いパス回しとドリブルで、リズムの良いビルドアップを見せ、
自陣から敵陣までスムーズに攻め上がります。
守備時も高い位置からプレスをかけ、チェルシーに自由を与えません。
一方のチェルシーは中盤は省略して、長めのボールが多かったでしょうか。
迎えた11分、ベンフィカにビッグチャンスが訪れます。
敵陣内のボールキープからゆっくりサイドチェンジを行い、
左サイドからメルガレホが中央へマイナスのクロスを送り、
カルドーソ、サルビオと立て続けにフィニッシュまで持ち込みます。
いずれもチェルシーのディフェンス陣が何とかブロックし、得点には至りませんでしたが
ここからベンフィカがゲームを支配し始めます。
直後の12分には、敵陣内のペナルティーエリア付近での細かいパスワークから
チェルシーのディフェンスを崩すと、最後はガイダンがシュート。
また15分にもFKから、サインプレーでゴールまであと一歩と迫ります。
チェルシーは中盤が空きすぎて、ベンフィカに自陣深くまで簡単に侵入され、
ゴール前で守備に追われる時間が続きます。
まずトップのカルドーソがポストになり、2列目以降の選手がドリブルで持ち込んでの
ベンフィカの攻撃スタイルに対応しきれない様子でした。
攻撃面では、起点にしたいトーレスにボールが収まっても、
押し込まれている分フォローが遅く、一気に攻め上がることが出来ませんでした。
その後もベンフィカペースの時間が続き、33分には自陣からサルビオがドリブルで持ち上がり
左サイドに展開。ガイダン、メルガレホ、ロドリゴと繋ぐと折り返しの抜けてきたボールに
ガイダンがシュートを放ちチェルシーゴールを脅かします。
ベンフィカは素晴らしいパスワークと高いドリブル技術から、多くのチャンスは作り出すものの
最後に力が入ってしまうのかゴールを決めきれません。
一方のチェルシーは26分過ぎにオスカルがミドルシュートを撃つまで、シュートはゼロ。
38分にランパードの強烈なミドルが相手ゴールの枠を捉えるも、
GKアルトゥルが左手一本で何とか弾き出し、ゴールネットを揺らすことは出来ません。
前半アディショナルタイムには、トーレスの起点とオスカルの突破からFKを獲得するも
ランパードのキックは大きく枠を外れ得点には結びつきませんでした。
前半は圧倒的なベンフィカペースではあったものの、スコアレスのまま終了しました。

後半も開始早々、コールのコントロールミスをきっかけにベンフィカがペースを握り
チェルシー陣内で攻撃を展開。
49分にはガイダンがシュートを放ち、その直後にはサルビオのスルーパスに抜け出した
カルドーソが前線右でボールキープ、タメを作って中央を上がってきたロドリゴへラストパス。
今度こそ決定的かと思われましたが、何とか戻ったアスピリクエタに阻止されます。
51分にはCKの流れから、カルドーソがヘッドでゴールネットを揺らしますがこれはオフサイド。
ベンフィカはゴールまであと一歩と迫りながらも、決めることが出来ません。
後半開始から10分、ようやくチェルシーも少しづつベンフィカの攻撃を押し返し始めます。
すると60分、それまで劣勢だったチェルシーに先制点が生まれます。
ツェフのオーバースローをハーフウェイライン付近中央でマタが前に流し、
トーレスがDFとうまく入れ替わって、遅れてカバーに入ったルイゾンを振り切りGKと1対1に。
トーレスがGKアルトゥルを冷静にかわし、難しい角度からゴールに流しこみました。
先制点を奪ったことで、徐々に流れはチェルシーに。
しかし、ベンフィカのジェズス監督は素早く選手交代を行いフレッシュな選手を投入、
流れを引き戻しにかかります。
すると、その選手交代の直後の68分、
アスピリクエタがペナルティーエリア内でハンドを犯しベンフィカはPKを獲得。
これをエースのカルドーソが確実にきめて1-1の同点に追いつきます。
思わぬ形で失点したチェルシーは、トーレス、マタ、ラミレス(もしくはオスカル)の
少ない人数、ボールタッチ数で勝ち越しゴールを狙います。
追いついたベンフィカでしたが70分ごろから、前半からのハードワークがたたってか
新しく入った選手を除いては運動量が減り、チーム全体の動きが停滞してきました。
チェルシーは75分に、マタのロングボールをエリア内で収めたトーレスがビッグチャンスを迎え、
ベンフィカは81分にルーズボールを拾ったカルドーソのミドルが枠を捉え
それぞれゴールに迫ります。
アディショナルタイムを含め、残り約15分はお互い一歩も譲らず息詰まる攻防戦が続き、
徐々に延長戦の匂いも漂い始めました。
チェルシーは88分にランパードがミドルシュートを放つシーンがありましたが、
これはクロスバーを叩き、惜しくも得点には至りませんでした。
しかし、終了間際の93分、ドラマが待っていました。
チェルシーはラミレスの粘りからCKを獲得。
マタのクロスにファーでイヴァノヴィッチが下がりながらもヘディングで合わせ見事ゴールイン。
土壇場でチェルシーが勝ち越しました。
ショックを隠し切れないベンフィカでしたが、ラストプレーはロングボール一本で
チェルシーゴールまで迫り、こぼれ球をカルドーソが押し込めれば同点という場面を作ります。
しかし、最後はランパードがクリアしゴールを割ることは出来ませんでした。
そして試合終了。1-2でチェルシーがベンフィカを下し、ヨーロッパリーグ優勝を果たしました。



BENFICA 1-2 CHELSEA

( 2013.5.15 AMSTERDAM ARENA )


scorer


'60 トーレス
'68 カルドーソ(PK)
'93 イヴァノヴィッチ


感想です (´▽`)


全体の印象としては、試合の内容もチームのサッカーの完成度もベンフィカがチェルシーを
上回っていたものの、勝負どころを知っているチェルシーが少ないチャンスをモノにした、
という感じでした。
ベンフィカのサッカーはとても魅力的で、ファイナリストとしてふさわしいチームだったと思います。
まず、カルドーソが前線でボールをしっかり収め、そこから2列目以降の選手が
ドリブルで持ち上がり両サイドに展開、中央に戻す、という形が多かったと思います。
攻撃している時間も、チャンスも圧倒的にベンフィカが多かったですね。
ただ、最後の仕上げのところが力んでしまう場面が多かったのか、
決めきれなかったのが結果的に響いてしまったというところでしょうか。
ピッチがかなり滑りやすく、そこも影響はあったかもしれません。
最後は勝者か敗者かしかなく、
ベンフィカの選手が試合終了後に泣き崩れている姿を見るのは辛かったです。
内容が良かっただけに本人たちの悔しさは相当なものでしょうね。
今回はこのような結果になりましたが、
来シーズン以降も楽しみなサッカーをしてくれると思いますので、
また観る機会が出来れば必ずチェックしたいクラブだと思いました。

チェルシーですが、今シーズンここまで67試合というとんでもない試合数を戦い
ここ最近は、ほぼ3日に一回ペースで試合をこなしてきました。
ですから、最高のパフォーマンス、というわけではありませんし、
監督交代の激しいクラブでもありますので、チームの完成度が高いというわけでもありません。
しかし、苦しみながらも勝負どころをかぎ分けられる嗅覚と
ワンチャンスに決められる決定力の高さは改めて実感しました。
ベニテスも難しい状況で監督を引き受け、タイトルも来季のCLの出場権も確保したんだから
やはりプロなんだな、と感心しました。過去の発言などでサポーターからは支持は得られず、
クラブからも来季以降の正式な監督要請も無いまま、周囲からもいろいろ言われ
普通だったら精神もたないんじゃないかなあ。
それで結果を出すのだから、そのあたりのプロ意識はすごいものがありますね。
試合の内容は、やはり疲労の蓄積のせいか運動量は少なく、そういったことも考慮してなのか
少ない人数、ボールタッチ数での攻撃でした。守備はプレミアでもそうなのですが
中盤はまあ、がら空き(苦笑)で、ベンフィカのドリブル突破を止められず
ズルズル最終ラインが下がり、ゴール前で何とか守りを固めるような感じでした。
来シーズン、誰が指揮官に就任するのか定かではありませんが、
今後はどんなサッカーをしてくれるのでしょう。


さて、☆本日のトーレスコーナー☆ですが・・・

今日は先発フル出場、1ゴールという結果でした。
全体的に押し込まれる時間が多かったので、あまりボールタッチ数は多くなかったのですが
90分通してコンディションや動きは良かったと思います。
先制点の場面も、ボールを受けると同時にディフェンダーと上手く入れ替わり
ルイゾンのブロックにも倒れず、GKとの1対1も冷静に駆け引きして
角度の無いところからでしたが、しっかりゴールを決めてくれました。
悪い時のトーレスなら、まずファーストタッチが上手くいかない。
次に相手DFとの攻防で倒れる、GKとの駆け引きでボールを失う、
シュートまで持ち込んでも外す、と、まあ同じ状況でもこんな感じですけど
いや、今日はどの段階でも良かったですよ。
まず、ほとんどの場合ボールが足元にしっかり収まってましたから。
普通に上手いです(笑)本当に。
もうシーズンも終わりなのが残念ですが、あと1試合と来シーズンに期待したいと思います。


さて、チェルシーは週末のプレミア最終節はエヴァートンとのホームゲームです。
3位になるか4位になるかで、また来シーズンの戦いが大きく変わってきます。
アーセナル、スパーズ、どこもCL争いから落ちて欲しくはないのですが・・・
最終節、どうなることやら・・・またハラハラの週末になりそうです。
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