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さよなら マタ [チェルシー]

フアン・マタのマンチェスター・ユナイテッド移籍が完了した。
チェルシーで出場機会が減っていた彼にとっては、良い移籍だったのかもしれない。

マタは2011年にヴァレンシアからチェルシーに移籍。
チェルシー加入後すぐにレギュラーに定着し、同シーズンにはビッグイアー獲得にも大きく貢献した。
プレミアリーグでは、チームの成績は6位と振るわなかったが
監督からの信頼も厚く、移籍1年目にしてファンが選ぶシーズンMVPにも選出。
チェルシーでのキャリアは最高のスタートを切った。

左足の柔らかいボールタッチと美しいトラップ、正確なフリーキックにシュート技術。
豊富な運動量、オフザボールの動き、2列目からの飛び出し・・・
彼の魅力的な長所は本当に沢山ある。
しかし今シーズンは、それまでの2シーズンとは違い出場機会が激減。
以前から移籍の噂は囁かれていた。
決して彼個人の技術や能力が落ちたわけではない。
むしろ今後、さらにその能力は伸びる可能性は高い。
では、なぜ彼はチェルシーで居場所を失ってしまったのだろうか。

マタがチェルシーに移籍してから、約2年半の間に監督は4人も変わった。
アンドレ・ヴィラス・ボアス、ロベルト・ディ・マッテオ、ラファエル・ベニテス。
この3人の監督の政権下では、マタは完全にファーストチョイスの選手だった。
しかし今シーズン、本人もファンも望んで復帰したジョゼ・モウリーニョだけは違うようだった。
シーズン当初から、「私の10番はオスカル」モウリーニョはそう公言していた。
その言葉通り、ベニテス時代には出番を失いつつあったオスカルがチームの中心として
モウリーニョの要求通りのパフォーマンスを存分に発揮する。
攻守に渡って、チームのためにハードワーク出来るオスカルは
モウリーニョの好みにピッタリの選手だったのだろう。
また、今シーズンはアンジからウィリアン、レヴァークーゼンからアンドレ・シュールレも加わり、
エデン・アザールを含めた中盤2列目のポジション争いは厳しいものになった。
8月の開幕から、2列目に関しては
オスカルを除いてメンバーは試合ごとにローテーションされていた。
もちろん選手のコンディションや、他のポジションの選手との連携も含め
どの組み合わせが良いのかの試験的な面もあったと考えられる。
しかし、時間を重ねるごとにモウリーニョのファーストチョイスは徐々に確定してきたように思う。
左アザール、中央オスカル、右ウィリアンだ。
とはいえ、マタに全く出場機会がなかったわけではい。
以前のように毎試合スタメンフル出場することはなかったが、モウリーニョもチャンスは与えていた。
モウリーニョのサッカーでは、組織的で強固な守備が基本となるように見える。
観る人によれば、守備的で魅力的に感じない人もいるかもしれない。
あれだけの攻撃力を誇るワールドクラスの選手たちにさせるのは、まず守備。
何だかもったいない気もするが、堅守があってこそ彼らの攻撃力が活きるのかもしれない。
いくら得点力があっても、失点しては勝率は下がる。勝てる試合が減れば、チャンピオンも遠のく。
マタ本人も監督の要求は理解していただろう。
完璧ではないにしろ、試合でもそれに応えようとする姿勢は見てとれた。
ただ、優先順位としてレギュラーの枠に届かなかった感が強い。
また、モウリーニョの目指すサッカーでは
マタの特徴がチームのリズムに合わない印象も受けた。

本人も苦しかったと思う。
それが、ユナイテッドに行って解消されるかどうかはわからない。
本人が本当に望んでした移籍がどうかも、知るすべはない。
今はただ、マタの今後の活躍を心から祈りたい。
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