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ある日のリヴァプール ~サウサンプトン戦 [リヴァプール]

その日、リヴァプールの選手たちの姿はサウサンプトンのホーム
セント・メリーズ・スタジアムにあった。
プレミアではスウォンジー、ウィガンに大勝した後、前節のトッテナム戦でも接戦を制し
リーグ3連勝とようやく波に乗ってきたリヴァプール。
一方のセインツこと、サウサンプトンはマンチェスター・シティ相手に大金星を挙げたものの
続くニューカッスル戦、QPR戦は連敗してしまう。だが、前節のノリッチ戦は悪天候の中
粘り強さを見せつけ0-0のドローに持ち込んだ。
終盤にPKを与えたものの、GKボルツが素晴らしいセーブを披露し、ゴールを割らせなかった。

キックオフ直後、先にチャンスを作ったのは好調のリヴァプールだった。
2分、高い位置でスアレスがボールを奪うと、スタリッジが息の合ったコンビネーションから
テンポ良くフィニッシュまで持ち込む。だが、ここはコークの見事なカバーに遮られCKに変わる。
リヴァプールはそのCKから、再びスタリッジが決定機を迎えるが、オフサイドの判定、
シュートもGKボルツがしっかり弾き返していた。
良い形でゲームに入ったはずのリヴァプールだったが、
ここからサウサンプトンの怒涛の攻撃を受けることになる。
5分、サウサンプトンはスローインから、ショウのクロスにラミレスが倒れながらもシュートを放つ。
これはGKジョーンズにキャッチされるが、今日もゴールへの意識の高さを感じさせた。
すると、その直後の6分サウサンプトンに先制点が生まれる。
自陣からコークが前線・左サイドのランバートに大きく展開。
フリーだったラミレスに繋ぎ、ゴール前のファーサイドへクロスを入れるとロドリゲスが頭で落とし
最後はシュネイデルランが右足のアウトで合わせ、ゴール右隅へ流し込んだ。
その後も、左サイドでララーナがアクセントとなり、
サウサンプトンがリヴァプールのゴール前を支配する。
自陣に押し込まれたリヴァプールは、相手陣内に攻め上がれずスアレスの独力に頼るのみ。
しかし、最終ラインの壁は越えられずチャンスを作れない時間が続く。
サウサンプトンは精度を欠くものも多かったが、
良いテンポでリズムよくパスを繋ぎ、完全にゲームの主導権を握っていた。
32分にCBのホーイフェルトが負傷のためフォンテと交代するアクシデントが発生するが、
その直後の33分にサウサンプトンに追加点が生まれた。
FKからランバートが直接決めてリードを2点に広げる。
壁に入っていたスタリッジに当たり角度が変わったため、
GKジョーンズもこれには対応出来なかった。
追う展開のリヴァプールは37分、ダウニングのスルーパスに抜け出したスタリッジが
逆サイドに走りこんでいたアッガーにラストパスを送るも、フォンテに阻まれる。
続く40分にもDFラインの背後を狙ったジョンソンからのボールにコウチ―ニョが反応し
ビッグチャンスを迎えるも、守護神ボルツが立ちはだかりゴールには至らない。
リヴァプールに得点が生まれたのは、前半終了間際の46分。
スアレスのクロスにファーサイドのジェラードがヘッドでゴール前に落とし、
DFにブロックされたスタリッジのシュートのこぼれ球をコウチ―ニョが確実に決め、
ようやく1点を返した。スコア2-1で後半へ折り返す。

リヴァプールは後半からアレンに代えて、ルーカスを投入する。
前半よりは、選手の動き出しや攻守の切り替えも早くはなったリヴァプールだったが、
サウサンプトンの激しいプレスに手を焼き、思い通りの攻撃が出来ない。
58分、ルーカスからのロングボールにスアレスが反応し、ビッグチャンスかと思われたが
あと一歩届かず、ボルツにしっかり押さえられた。
一方サウサンプトンは、やや疲れは見えるものの
彼らのアグレッシブなサッカーに変化は見られなかった。
攻守に渡って、素晴らしい連係を見せるサウサンプトンはリヴァプールの攻撃を上手く封じ込め
息の合ったパスワークでリヴァプールゴールに迫る。
スコアは2-1のまま推移し、次にゲームが動いたのは終盤に差しかかった80分だった。
ロドリゲスがハーフウェイライン付近でボールを受けると、自らドリブルで持ち上がり
エリア内まで侵入するとそのままシュート。一度はGKジョーンズに防がれるが
自らこぼれ球を冷静に蹴りこみ、サウサンプトンが試合を決定づける3点目を奪った。
スタジアムには、チームの素晴らしいパフォーマンスを称える聖者の行進が響き渡る。
最後まで攻め続けるリヴァプールは、
91分にジョンソンの仕掛けからエンリケがシュートチャンスを迎えるが
サイドネットで得点には至らず、サウサンプトンの守備を崩しきれない。
ホームのサポーターからの大きな後押しももらい、
最後まで集中力を切らさなかったサウサンプトンが3-1で勝利した。


SOUTHAMPTON 3-1 LIVERPOOL

(2013.3.16 ST MARY'S)


LIVERPOOL (4-2-3-1)

スタリッジ('84 ヘンダーソン)
コウチ―ニョ  スアレス  ダウニング
アレン('46 ルーカス) ジェラード
エンリケ  アッガー  シュクルテル  ジョンソン
ジョーンズ


SOUTHAMPTON  (4-2-3-1)

ランバート
ララーナ('84 ド・プラド) ロドリゲス  ラミレス ('55 デービス)
シュナイデルラン  コーク
ショウ  ホーイフェルト('32 フォンテ) 吉田麻也  クライン
ボルツ


scorer

'6 シュナイデルラン
'33 ランバート
'46 コウチ―ニョ

'80 ロドリゲス

感想です (*_*)

サウサンプトン、素晴らしい戦いぶりでした。
特に攻撃に関しては、選手全員が同じイメージを描けているというか、
あんなにピッタリ合うものなのかな、と思わせるくらい意思疎通がよくできていました。
守備に関しても、途中でCBが交代するアクシデントがあったのに、
交代で入ったフォンテがしっかりゲームに入れていたのも大きかったと思います。
それから、前からのプレスも有効で、リヴァプールがパスを出す先々に
次々とサウサンプトンの選手が追いかけてきて、プレーの選択をさせる余裕を与えなかったのも
リヴァプールの攻撃をうまく封じ込めていたと感じました。
あとは、ボルツ。やっぱりいいキーパーですね。
セルティックにいた頃もホントにナイスキーパーだったけど、それは今も変わりませんね。
前節のノリッチ戦でも、0-0でしたけど、チームにまとまりがあって
いいサッカーをしてるなあ、と思っていたんですけど、今回もすごく良かったです。
チームの順位は、現在16位とまだ降格圏内には近いですが、
この一勝が今後を大きく左右するかも・・・ですね。

さて、リヴァプールですが、調子を上げてきていただけに残念な結果でした。
前半は特に良くなかったですね。特に守備面が個人でも組織でも機能していませんでした。
中盤は簡単に突破され、最終ラインも不安定。
特にこのところ、出場機会が少なくなっているアレンとシュクにミスが多かったです。
後半は、ルーカスを入れて少し改善されましたし、
シュクも少しずつ試合勘を取り戻した感はありましたが
チームとしての守備の連係が全くできてないに等しかったと思います。
マークの受け渡しがあやふやで、それによってできるフリーの選手をうまく使われていました。
これはシーズン当初から気になっているのですが、
ボールホルダーに対してのプレスが甘すぎます[たらーっ(汗)]
マークにいっても付いているだけで、相手にプレッシャーをかけてるようには見えません。
ボールを奪う気がないというか、だから相手に簡単に深い位置まで入られる。
そういう意味で一番ディフェンスの意識が高いのは、実は前線のスアレスだったりする。
守備、もうちょっと改善しなくてはなりませんね。
攻撃もスタリッジとスアレスのコンビ―ネーションは良いのですが、それに頼る部分が多く
そこに2列目以降の選手の絡みがまだ少ないように思います。
そういった厚みのある攻撃が出来れば、もっと相手を圧倒できるかと。
この試合の前は5位のアーセナルとポイント差2で6位だったのに、
シティに勝ったエヴァートンに抜かれて7位に後退してしまいました[もうやだ~(悲しい顔)]
来季、ヨーロッパの舞台で戦うためにもここから先は一試合も落とせない・・・
頑張って欲しいですね。
今季もリーグ戦は残り8試合となりました。
次節、リヴァプールはヴィラとのアウェイゲームとなります。

最後になりましたが、
リヴァプールに在籍したマイケル・オーウェンが、今季限りの引退を表明しました。
キャラガーも今季でピッチを去ります。
どの選手にもいつかは訪れる日。
そのうち、大好きなカイトやキャプテンにもそんなにが来る・・・と思うと
何となくやりきれない、そんな春の今日この頃です。
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